2007年10月06日

ちょっとコラム<命を取るおかげ>

<命を取るおかげ>
当寺のご本尊
「倶利迦羅不動明王」
は、多くの「おかげ」
をくださる仏として
信者さんから絶大な
信仰を集めている。

「おかげ」とは、
云うまでもなく
ご利益のこと。

殆どの参拝者は、
特に自分への
ご利益を期待して
仏の前で手を合わ
せるのだが、
中には人の為に一生
懸命祈る方も、
結構多く
いらっしゃる。

ある時、山中 誠と
いう31歳の男性が
従兄弟の命を助けたい
とお寺に相談に
みえた。

話しを聞いてみると、
従兄弟は約半年前に
突然発症した
骨髄ガンとの
闘病生活を
続けている。

先日医者から、
後1〜2週間の命と
診断され、
何とか助けられない
ものかと何ヶ所も
神社やお寺参りを
している
のだという。

そんな中での
当寺への参拝
だったのだ。

ご存知の方も多い
と思うが
倶利迦羅不動明王
へは、命乞いで
お参りされる
方もいる。

その場合般若心経の
千巻経か単独での
護摩祈祷をお願い
されるのだが、
より結果が出るのは
千巻経だ。

山中 誠さんの
場合は、幾つかの
事情で護摩祈祷と
なった。

導師はもちろん
森下ご住職である。

私がいうのも
何だがご住職の
お護摩はすごい!

何がすごいかと
云うと、いわば
「おかげ」の
確率とでも言おうか、
祈願者の願いを
ご本尊へ通してくれる
力が絶大なのだ。

山中さんの従兄弟は、
すでに半年も苦しみ
続けているしガンの
種類からして、
どんなご祈祷をしても
助かる確率は非常に
低いのではと
思われた。

毎日々想像を絶する
激痛に耐えながらの
闘病生活は、察するに
余りある。

山中さんは、
一日も早く、彼を
苦しみから救って
ほしいと、
護摩祈祷で
祈願を掛けた。

ご祈祷の始まりを
知らせる鐘の音が、
カンカンカンと
境内に響き渡る。

いよいよご祈祷が
はじまり、程なくして
護摩壇の炉に
火が入った。

一本一本強く念じ
ながら護摩木を
炊き上げていく
森下住職。

経頭の般若心経にも
一層力が入る。

「羯諦 羯諦
波羅羯諦
波羅僧羯諦
菩提薩婆訶
般若心経」

・・・!

およそ一時間後、
少し疲れた様子で
終って戻られた
ご住職に、そっと
感触を訊ねると

「途中でお護摩の
火が二度も消えた
ので助かるのは
難しいかな・・・!」

との印象たっだ
という。

山中さんには
その辺の説明を
ご住職が直接話して
帰っていただいた
のだが、次の日、
従兄弟が亡くなったと
電話で彼から
聞かされた。

山中さんは

「一日も早く、
彼を苦しみから
救ってほしい」

と祈願かけたのだが、
お不動さんはこういう
カタチで彼を楽にして
あげたのだ、
こういう計らいも
あるのだ、そして
こんな「おかげ」も
あるのだなぁと改めて
当寺のご本尊の
慈悲深さを実感したの
だった。

瑞堂
posted by 倶利加羅不動寺・強巴林 at 18:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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